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ファミマの社長がレジ打ちをしたって話を聞いて、へそ曲がりのやまもとは思った

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なかなか偉い人が偉そうにしているだけでは駄目な時代になったようで。

ファミマ社長が3週間レジ打ちをした理由

結構美談のように扱われていましたが、ちょっと思うところがあったので、記事にしてみようとおもいます。

盲目になった少女の話

この話を聞いた時に、ふっと思い出した話がありました。
これ、かなり昔の昼ドラなんですけどね。

確か、中学生か高校生かぐらいの女の子が主人公でした。
その子がある日両目を失明してしまいます。
で、なんとか社会で生きていくために、いろんなリハビリをするわけです。
で、実際に道路を歩こうとすると、どうしても歩けない・・・。
そこで、母親が、「私もやってみる」と、目隠しをして道路を杖だけで歩こうとします。
目が見えないと分かる。道路は音だらけ。
音、音、音。
でも、静まったら静まったで、また怖い。
母親はたまらず、数歩歩いただけで目隠しを取ってしまいます。

「わかった。本当だね。すごく怖い。全然歩けないまま目隠し取っちゃったわ」

そんなふうに詫びるのです。
しかし、娘はさらに激昂します。

「何言ってるの?何もわかってない!わたしは何を取ればいいの??!!」

確かに、ちょっと試すのと、ずっとこのまま、では真剣味がまるで違う。

なかなかの名シーンで、かなり幼い頃に見たドラマだと思うんですけど、いまだに覚えています。
誰がでていたか、ちょっと失念なんですけど・・・。

トライアルで何がわかるのか?
「わかったつもり」になられてむしろ辛くなる可能性も

このファミマの社長も、3週間後は悠々自適でもとの仕事に戻れるわけです。
そして、この3週間、給料は社長の給料のままなんでしょう。
これって、ほんとに体験してることになるのかな?、とおもいます。

「本当だ。レジ打ちは大変だね」

といわれて、素直に「社長はわかってくれた」って思えますかね?
私がもしレジ打ち係だったら、そうは思えないです。
足元がしっかりした高給取りの戯れ?ぐらいに思っちゃうかも。

レジ係っていうのは、常に、どうやったら目隠しが外れるか、ってことと常に戦ってるのだと思うんですよ。
レジ係だけじゃなくって、まだまだ底辺で戦ってる人はみんなそうです。
今の立場に感謝・・・なんて言ってると、ずっとそのままになってしまうんじゃないかという恐怖。
3週間で社長業に戻れる社長とはぜんぜん違う。

もちろん、ほんとに何にもしない社長より全然マシですよ?!
でも、ですよ。

いつまで続くかわからない、かと言って仕事がなくなるのも困る、という無限地獄。
まさに外れない目隠し。

そのことをぜひ社長にはわかってもらいたいな、と切に願うのでありました・・・・。

無理だろうけど。

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