”裁量労働制”が世を賑わしているけど、無意味だと思ってる
裁量労働制、と言うのは、表面上は
「時間に縛られない働き方」と言いたいんだと思う。
とは言え、そんなに馬鹿ばっかりじゃないので、本筋的なところはすでにバレバレ。
要は、残業を0円に出来ればもっと会社経営がやりやすくなるよね、ってことなんだよなぁ。
実はとっくに裁量労働制はある
確かに、経営者の身になったら生活残業をされるのは、参る。
だから、随分前から裁量労働なんてことは行われているんだよ。上手くごまかして。
「年俸制」というのがそれだよ。
年俸制というと、1年分の給料をガバッと一度でもらえるのかな、と思っちゃうけど、
そうじゃなくて、単に1年分の給料をかちっと決めるよ、ってことなんだよ。
だから、月給はその12分の1になる。酷いところになるとボーナスもここに含まれてます、とか言うんだよ。それじゃ業績が上がっても関係ないってことなんだから、誰も頑張らなくなると思うんだけど、ほんとに経営者ってのは目先のことしか見えてない人が多いんだよ。「目先のお賃金」をケチりたいってことなんだよ。
でも、ホントのことを言うと、この年俸制とやらだったとしても、残業代は払わなきゃいけないんだよ。でも、経営者は上手く騙して契約書にサインさせて、
「年俸だから、残業代はでません」
って言うことに同意させてるってだけなんだよ。もちろん法律を破っている契約書は放置国家である日本では無効なのでこんな契約書は無効なんだけど、会社に逆らうと首、イコール、死、である日本では逆らっちゃいけないと思ってる人が多いので、黙って溜飲を飲んでるんだよ。アリさんマークのシュレッダー係にされた彼のように頑張れる人なんてそうそういないんだよ。
というわけで、裁量労働制度は、実質的にはすでに存在しているんだよ。
ちなみにすでに始まっている「みなし労働制度」というのも、少し裁量労働制に近い。
最初に定めた労働時間までは残業代がでないって言うことなんだよ。
例えば
- 200時間で20万の給料です
って言う契約をさせられたとする。1日8時間労働でだいたい20日働くと160時間になる。これだとまだ40時間足りないよね。つまり40時間までは残業してもこの20万に含まれるよ、ってことだよ。「ええー酷い!」と思う人もいると思うけど、はっきり言って合法だよ。何処に訴えてもだめなんだよ。いつの間にかこういう労働者に不利な法律は作られていってしまっているんだよ。
ただ、少しだけ良いところがあるとすると、みなし労働制度では20万から給料を減らすことは出来ないってことなんだよ。つまりは100時間しか働かなくても経営者は20万払わなきゃならない。ここがこの法律の両刃の剣なところなんだよ。
ところが・・・!殆どの、この制度を利用している会社はこのことを「しらばっくれて」200時間より満たない場合にこの20万から減給をしているんだよ。例えば40時間x1000円=4万円を引いて16万にする、って感じだよ。
これは完全に違法。重要なので、もう一度。違法です。
なぜだめなのかと言うと、コレじゃ単なる時給になっちゃってるからなんだよ。みなし労働、っていうのは文字通り、「ある仕事をやったらちゃんと働いたとみなす」って言う意味だから、時間にこだわらないと言う意味なんだよ。なのに時間が減ったら、減給するっていうのは言ってることメチャクチャだろ?
- 時間が伸びたからと言って時給を払いたくない
と言いながら
- 時間が短くなったら、その分時給を減らしたい
って間逆なことを言ってるんだよ。こういうのを二枚舌っていうんだよ。
このように時間にこだわらない最良的な働き方を、なんて言いながら、一番時間にこだわってるのが経営者だったりするんだよ。
裁量労働は、
それ、を実施したいと思ってる奴らですら理解できていない
要は、裁量労働に、本当になったらどうなるかをわかっていないってことなんだよ。
経営者は、これで、労働者の時間を好きにできると思っているかもしれないけど、
労働者は労働者で、残業がもらえないのなら早く帰ろ、と思うだけだよ。
もちろんそうじゃない社畜くんも居ると思うけど、そもそも社畜くんは
「タイムカード打ってから残業してね」
といえば、自らかってに残業カットをするので、そもそもこんな暗躍は必要ない。
つまり、社畜くんいがいの従業員に向けた法制化なんだよ。
私はむしろやってみればいいと思っているよ。窮鼠猫を噛む、だよ。
たぶん思惑は失敗する。会社は傾く。けーざいも、傾く。
上手く行ってる会社の社長は「残業代をケチりたい」なんてことを思ってないから。
ちょっと長くなってしまったので、続けてみたいと思う。また明日。
↓ 続きを書きました。
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