裁量労働制は”権力の外堀埋め”
こないだの続きです。
なんとなく、野党的には、安倍ちゃんの失態に突っ込みどころがあったので、仕事してる感を出してるだけなんじゃないかな、と思っています。全く無意味な議論をしてるよなあ、とおもいます。
そもそも「裁量労働」を殆どの中小の企業は受け入れられない
どうも、裁量労働制、は単に「残業代を払わなくていい制度」だと誤解しているみたい。
ぜんぜん違うから。
裁量だから、そもそも、時間に縛られない、っていういみだから。
「8時から朝礼」とか、全然でなくて良くなるんだよ。時間を指定した瞬間に、もうそれって裁量じゃないでしょう。
でも、殆どの事業者は「雇用する」=「時間を買ってる」と思っているんですよ。
そうすると、仕事はしてるからっていう理由で、毎日10時に来たり、15時で帰ったりしていると
「あんにゃろめ!!」
ってなるんだよ。
たぶんまずは経営者の方にイライラがつのるんじゃないかな、と思っています。
それで、結局幹部とかに
「強制じゃないけど朝8時と夕方17時には社内にいるように」
とか言わせるんだろう。私には手に取るように情景が見えます。
今は、従業員が「過剰に働かせられるんじゃないか」って言う議論になっているけど、
たぶん一段階目は、経営者がイライラするだろうね。
そもそも、経営者側が受け入れられないでしょ、って思っています。
雇用者への取締がガバガバな日本
もちろん、裁量労働制の本来の意味を理解せずに間違った運用をするってことで経営者の都合のいいようにすることもできるとおもいますし、多分やるとおもいます。
つまり出勤時間8時、退勤時間17時と時間管理しておきながら、「裁量労働制だから」と言って残業代を全く支払わない、と言う運用です。
法律違反です。
でもね、日本は雇用者への取締が甘々なんですよ。知ってると思いますけど。
よっぽどいろんな証拠がためをして、会社も辞める覚悟がないと訴えるのは無理です。
やる気だけではだめで、気迫が必要です。
労働基準局はチョーやる気が無いので、「コレで動かなかったら、お前らも訴える」くらいのパワーが必要です。
ま、そんなことは無理でしょうから、勤怠管理してるくせに裁量労働制、って言う会社が激増するでしょう。
法律を破る相手が敵なんですから、「法律が悪くなっちゃう!」って言う心配はとっても滑稽ですよね!
結局偽装請負が最強
裁量労働制なんてなくったって、
- 保険も
- 残業代も
- 有給も
なしにできる方法はすでにあります。
従業員を個人事業主扱いにするという凶悪な方法です。
労災保険だってはいらなくていいです。
は~、マジ最強 笑
実は請負会社っていう業態の会社にはとてもこういう人が多いですよ。
実態は派遣会社だったりします。派遣法は結構厳しい法律なんですけど、
請負には法律もありません。派遣業をやるには結構ハードルがあるのですけど、
めんどくさくなったら請負です。
派遣じゃないです、請負です。って言うわけで、「偽装」してるだけなんです。
だからほとんどの請負会社は偽装請負でもあります。(もしかしたらすべて)
例えば、あなたの請負会社は「人貸し」をやってませんか?それ、偽装請負ですよ。
労働局もこの実態を把握しています。でもあまりにもほったらかしにしたため、めちゃくちゃ増えてしまい今更取り締まれない状況なんです。
なのではっきり言って、偽装請負は違法なんですけど、取り締まられることは当分ないと思っていいとおもいます。
さっきも書きましたけど、法律を破る相手が敵なんですから、法律が悪くなっちゃう、って言う悩みは無意味なんですよ。
裁量労働制は権力の外堀を埋める行為
権力者がやることはすべて、自分たちのためのもの、と思っておいたほうがいいです。
裁量労働制は「労働者にもメリットあり」などという戯言は真に受けてはいけません。
結局は、裁量労働制は権力者の権力を強めるための外堀を埋める行為だと、おもいます。
一番良いのは、権力者の手の届かないところに行くことです。雇用されないことですよねえ。
雇用されるとめちゃくちゃ報酬がいいのですよね。一度自分で稼いでみるとわかるのですけど雇用されるのが実は一番手っ取り早い。
自由が怖い、って言う人もいます。
でも、幸い、雇用されなくてもなんとかなる時代になりつつあります。
っていうか、大昔は雇用なんてなかったんでしたっけね?
雇用されないで安心できるのが一番いいと思うのですけど、絶対にそういう提案は権力者からはでません。それが、権力者は権力者のためになることしかしない、という証拠です。
たぶんこの法律はそのまま通ると思いますけど、権力者の裏をかきましょう。
なので、過剰に怖がることはやめて、どうやったら裏をかけるか考えたほうが安心に近づけるような気がしています。
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